2007年6月

Robotic Calf-Feeding System for Six Hundred Calves
Progress in Animal Handling and Slaughter
New Bovine Milk Test for Johne's Disease
Japan Imports More Pork from USA
Japan Import More Dairy Products from USA


家畜の取扱と屠殺の進歩

Dr. Temple GradinがApplied Animal Behaviour ScienceのVol. 100のNo-1-2の129〜139ページにこの問題に関する記事を掲載しています。AABPの2007年2月号のニュースレターに要約が載っています。動物の権利を訴える団体がレストランに対し、人道的方法で動物を扱い、屠殺している食肉解体業者からのみ肉を購入するように圧力をかけて初めて進展が見られるようになった、とDr. Grandinは指摘しています。

米国で初めて監査済み認定食肉解体業者から肉を買うことに賛同したレストランチェーンはマクドナルドでした。マクドナルドが業者の監査を行うにあたり、採用したのが客観的に判断できるスコアリングシステムでした。このスコアリングシステムでは5つの測定項目が基本となっています。

1) 最初の一撃で失神する確率
2) 吊り上げの前に意識を消失している確率
3) 取り扱い中および打撃中に声をあげる確率
4) 横転する確率
5) 電気刺激中に動く確率

各項目につき、YES/NOで答え、スコアをつけるようになっています。マクドナルドではこの監査システムを1996年に導入しました。結果、食肉処理場で改善が図られ、1996年から2006年までの10年間で上記全ての項目に関して劇的な変化が見られました。

より人道的な屠殺という点で見られた主要な改善点:

1) 従業員の訓練を強化
2) 滑りにくい床材を採用
3) 牛が動揺しないように、牛の通路の両側に遮蔽板を設置
4) 空気の漏れる音や騒音に対して防音措置
5) 業務改善を監査する簡単な監査システムの構築

ウィットモア先生のコメント

動物の権利保護を訴える団体の活動によって物事がよい方向に動いた一例でしょう。保護団体がレストランに人道的方法で食肉を処理する業者からだけ肉を買うように圧力をかけたのです。マクドナルドが最初ですが、今では多くのレストランが食肉解体業者を監査しています。保護団体の活動にいつも賛同できるわけではありませんが、獣医師として、食肉処理工場で動物をもっと人道的な方法で扱うように訴えることを認めるべきでしょう。監査されていない解体業者も多いですが、今回示した例は今後もこの業界にプラス効果をもたらし続けるのではないかと思います。

Dr. Temple Grandinは現時、多くのレストランが利用する動物監査法人で働いています。彼女のPhDはイリノイ大学から動物行動学で取得したものです。私自身、1982年から彼女がPhDを取得するまでの間一緒に働かせてもらいました。私たちは地元の食肉処理場の動物繋留施設を設計するために彼女を採用しました。その繋留施設というのは、牛を保定し、獣医学部の生徒や民間開業医が生殖器官の直腸検査をトレーニングができる場所です。この処理施設はDr. Grandinが初めて訪問した処理場のひとつではないかと思います。

Dr. Grandinは軽い自閉症です。この自閉症こそが彼女が動物の考えや行動の対して偉大な洞察力を持つ手助けになったのかもしれません。これまでの仕事の中で様々なことを達成してきたDr. Grandinは現在、米国内のみならず国際的にみても動物行動学の専門家です。

News Letter from Dr. Whitmore, 2007年6月 No.2


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